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「ストーリーとしての競争戦略」要約、まとめ。競争戦略への基本的理解の一助。

 

こんばんは。こじろうです。

最近、経営戦略関連の著書を新規の購入したり、以前に読んだものを再読することに注力しています。一応、経営企画部在籍の身として、理論武装は役立つ場面が多いのです。基本的な経営論理を理解していないと、仕事上、お話になりませんし。なので、時間があるときに勉強するわけです。

私の読書法として、読んでいる中で気になったポイントをノートにメモしています。さらに、当ブログを通じてアウトプットしておくと、案外、自分の中で整理がついて有用です。実は、以前の記事もこれを目的にしています

www.ys-nagai.com

 

さてと。今回は、経営書としては異例のベストセラーを誇る「ストーリーとしての競争戦略」です。

久しぶりに読み返していた中で、競争戦略の基本的な部分を分かりやすくまとめていることに気づき、その内容・ポイントについて書きたいと思います。

 

戦略レベルの違いを混同しないこと

これは、競争戦略の対象範囲には異なる二つのレベルがあり、全社戦略と事業戦略を同列に語らないように注意すべし!ということ。

M&Aなどによる事業ポートフォリオ組み替えや企業再生の論点は、全社戦略の領域。GEによる「ナンバーワン、ナンバー2戦略」が古典的な実例であります。 コーポレートガバナンスやコーポレートファイナンスも同様です。

一方、事業戦略はその事業の中で、如何にして他社との違いをつくるか(作り方は二通りあり、後述のとおり)に力点を置くものとなります。

競争戦略の目的・ゴールを迷わないこと

企業は多くのステークホルダー(取引先、従業員、債権者、社会・地域など)に囲まれ、様々な貢献、具体的には成長、シェア、顧客満足、従業員満足、社会貢献、時価総額などが要請されます。このような中、競争戦略のゴールはどこにあるのでしょうか?それは利益です。より詳細にいえば、長期的に持続可能な利益の最大化といえます。

逆説的ですが、利益をしっかり生み出している企業において、他のことは大抵なんとかなる、もしくは利益追求の過程でなんとかなっている。だから、利益は必要不可欠という論理です。 

利益の源泉を、①業界構造と②競争戦略論から整理すること

前述のとおり戦略を整理すれば、次に理解しておきたいことは、利益はどこから、どのにょうに生まれるかという点になります。これは、①ポーターの競争戦略論を源泉にした業界の競争構造と、②戦略による競争優位の構築、という二つの観点があります。

①は、そもそも利益を出しやすい業界と出しにくい業界があり、戦略的には、利益の出しやすい業界に参入し、利益の出しにくい業界は避けること。これが要諦です。分析の枠組みとして有名なのは、ご案内のとおり「ファイブ・フォース」ですね。

話は逸れますが、ファイブフォースの骨格を理解していると、業界構造分析のみならず、ビジネス上のあらゆる意思決定に生かせるものです。

例をひとつ挙げると、買い手の交渉力のうち、"買い手の購入量が売り手の販売量に占める割合が大きい"という要因に対し、どのようなリスクが考えられるでしょうか?それは、利益率の減少圧力の高まり、つまり、買い手の価格交渉力が高いということです。

例えば、大口顧客からの受注拡大の打診に対して、「大きなビジネスチャンスだ!ぜひ進めよう」、「大口顧客が獲得できれば販管費をかける必要がなくなり、利益率が上がるぞ!」と明るい面のみに目を向けるのではなく、「依存度上昇により、将来的な値引き圧力がリスクとして想定されるな…」という発想をもてるかどうかが重要です。

このように、ファイブフォースの考え方が、ビジネス上の意思決定でも大いに役立つところです。(※ファイブフォースに関する記載は、「経営戦略の思考法」著書:沼上幹(2009)を参考にしています。)

②の考え方は、競争戦略の本質を「他社との違いをつくること」と定義したうえで、a.「種類の違い」=「他社と違ったことをする」、b.「程度の違い」=「他社と違ったものを持つ」に着目するものです。注目点の違い(外部環境⇔内部の組織能力)や時間軸の違いはあれど、どちらが強力かという話ではなく、論理の違いを理解し、因果関係で結び付けて、戦略を組み立てることが重要です。

まとめ

基本的な競争戦略の論理についてまとめてみましたが、いかがでしょうか。本書では、これらの思考をベースに、実例を織り交ぜながら、ストーリーとして戦略を語ることの重要性を論じています。おすすめの競争戦略本です。ぜひ!